「最近外部ケアマネからの新規依頼が少なくて、施設の稼働率が下がっている」
「上司に営業行けって言われているけど、営業は苦手だなー」
「営業って言われても、今までやったことがないから、何から始めていいのか分からないよ」
そんな方もいるのではないでしょうか。
私も、初めて生活相談員になった時は、福祉で営業をするイメージが湧かずに悩んでいました。
ただ、私は過去に輸入車ディーラーで営業をしていました。その時は販売台数全国2位で2年連続で受賞した経験があります。
この営業経験を活かして介護施設でまず取り組もうと思ったのが、チラシ作成でした。
その結果、チラシ作成をやっただけで、他に営業活動をしなくても、稼働率を上げることができました。
今回は、営業活動は苦手だなと感じている生活相談員の方に、チラシ作成だけで稼働率を上げる方法をお伝えします。
この記事を読むことで分かることは、次の通りです。
- なぜチラシだけで稼働率があげられるのか
- 稼働率をあげるチラシとはどんなものか
- 稼働率をあげるチラシの作り方
この記事を読めば、営業が苦手で悩んでいるあなたも、施設の稼働率を上げる生活相談員になることができます。
是非最後まで読んで下さい。では、見ていきましょう。
なぜチラシだけで稼働率をあげられるのか
最近ペーパーレスとかICTとか言われていますが、まだまだ介護業界は紙社会です。
計画書や報告書も紙ベースのところが大半だと思います。
実際、生活相談員の営業先であるケアマネも、紙に慣れている方が多いのが実情です。
なので、ケアマネに対する営業もまだ紙ベースであるチラシで行うのが効果的です。
チラシでケアマネに営業をすることは、次の3つの効果があります。
- ケアマネに必要な情報を届けることができる
- ケアマネに手元に保存して置いてもらえる
- 単純接触効果で印象を良くするできる
これらの効果はどうして得られるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
ケアマネに必要な情報を届けることができる
ケアマネも業務が多く、自分達でいい施設を探す時間がありません。
利用者からこんなところに通いたいと言われた時に、わざわざ新しく施設は探しません。ケアマネは自分の知っている範囲から、利用者に案内をします。
だから、ケアマネに自分の施設を知っておいてもらう必要があります。
いい施設の情報が勝手に来るのであれば、ケアマネにとっては探す手間が省けるのです。
ケアマネに手間をかけさせず、必要な情報を届けることで、紹介をしてもらいやすくなります。
ケアマネに手元に保存して置いてもらえる
紙ベースのチラシは、電子や電話の営業と違って、手元に保存をして置いてもらえる可能性が高いです。
メールにチラシや宣伝を添付しても、印刷の手間がかかってしまいます。
FAXで送る方法もありますが、印刷が汚いと、ケアマネは利用者にチラシを見せてはくれません。
綺麗に印刷されたチラシだからこそ、ケアマネの手元に置いてもらえるのです。
単純接触効果で印象を良くすることができる
単純接触効果とは、Wikipediaには次のように説明されています。
繰り返し接すると好意度や印象が高まるという効果。
つまり、何回も自分の施設のチラシを見ることで、いい印象を持ってもらいやすくなるということです。
こちらの心理学を利用することで、ケアマネの無意識に自分の施設を植え付けることができます。
例えば、テレビのCMで見る洗剤は、なんとなく名前を覚えますよね。そして、お店に行ったときに、思わずその洗剤を手に取ってしまいます。これが単純接触効果の威力です。
あなたが作ったチラシを何回も見るうちに、勝手にいい印象を持ってもらえるのです。
では、このような効果が期待できるチラシとは、どんなチラシなのでしょうか。
稼働率をあげるチラシとは
介護施設で稼働率をあげるためには、次のようなチラシを作成するのがいいでしょう。
- 新規お試し依頼のチラシ
- 空き状況を伝えるチラシ
- 施設の新聞
新規お試し依頼のチラシ
新規お試し依頼は、チラシの中でもかなり営業効果は高いでしょう。
具体的には、この施設では「こんなひとの受け入れを積極的にしています」とか、実際のリハビリの成果を書いていきます。
このようなチラシであれば、この施設ではどんな利用者がどんな目的で利用しているのかが分かります。
また、ケアマネはどれだけリハビリなどの成果が出ている施設かを気にします。その辺りのアピールも入れるとより印象に残るチラシになるでしょう。
空き状況を知らせるチラシ
空き状況は最低でも月に一回はケアマネに送りましょう。
利用者の予定を何曜日に入れるかは、ケアマネにとって計画を立てる上で重要になります。
本当に利用を希望している人がいる場合は、ケアマネは直接施設に問い合わせの電話をくれます。しかし、その前段階で、空きのない施設は候補から外されてしまう可能性があります。
空きがあまりなくても、できれば「要相談」にしておくことで、ケアマネは依頼をしてくれやすくなります。本当に定員いっぱいな時以外は、容易に「空きなし」にしないようにしましょう。

私の場合、先ほどの『新規・お試し依頼のチラシ』の下の欄に、空き状況を載せるようにしていました。一枚に『新規・お試し依頼』と空き状況を両方載せることで、ケアマネに「空きがあるなら利用者に勧めてみよう』と思ってもらいやすくなります。
施設の新聞・通信
介護施設では、どんなことかを家族などにお知らせするための新聞や通信を作成しているところは多いかと思います。
こういった新聞や通信もケアマネに渡しましょう。
ケアマネに、「こういう人も利用してるんだ。じゃあ、あの人にも勧めてみよう!」と思ってもらえるようにすることが大切です。
新聞や通信には、施設の雰囲気やイベントを載せていますよね。こういった情報は、ケアマネが新規の利用者に説明をする時に利用してくれます。
ただ、個人情報の兼ね合いがありますので、利用者の写真は許可を取っていないものにはモザイクをかけるなどの対応は必要になります。
稼働率をあげるチラシの作り方
では、次に稼働率をあげるためのチラシは、どのように作ったらいいのでしょうか?
作成ツールとしては、次の2種類があります。
- Canva
- エクセル
Canvaでチラシを作成する
Canvaを使えば、無料で誰でも簡単におしゃれな広告を作ることができます。
こちらのmikimiki web スクールさんの動画でCanvaの使い方の説明がされていますので、参考にしてください。
ちなみに、この記事で紹介をしたチラシも、私がCanvaで作成をしたものです。私はデザインなどはいっさい学んでいません。しかし、チラシ作成は、素材を貼り付けていくだけの作業ですので難しくありません。
デザインの知識がゼロでも、それなりに綺麗に仕上がるところがCanvaの優秀な点です。
Excel(エクセル)でチラシを作成する
もしかしたら、Excel(エクセル)の方が、使いなれている方もいるかもしれませんね。
もちろんExcel(エクセル)でもチラシ作成をすることができます。
こちらのポップHIKARIeeeさんのYouTubeの動画で、Excel(エクセル)でPOPを作る方法が紹介されています。参考にしてください。
ただ、Excel(エクセル)の入っていないパソコンの場合、あたらしくMicrosoft Officeの購入が必要になります。
また、Excel(エクセル)に不慣れな方は、先ほどのCanvaの方が扱いやすいかと思います。
さらに営業効果を高めたい場合のテクニック
せっかくチラシを作成したら、一番見てほしいポイントに付箋を貼って渡すと、より印象に残りやすくなります。
私は、自分のことをより記憶に残してもらうために、おもしろ付箋をあえて使っていました。カチカチのビジネスシーンでは不向きなものもあるので注意が必要です。しかし、イメージを崩さない程度のものは、相手に印象付けるために利用するといいでしょう。
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また、ケアマネに送ったチラシを捨てられないよう、そのまま保管してもらう工夫も必要です。
あなたの名刺がはさめるファイルに入れて送れば、そのままファイルごと保存をしてもらいやすくなります。
ファイルやチラシに『保存版』と書いておくと、捨てずに保管してもらいやすくなります。
いかに保管してもらえるかも工夫しましょう。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
チラシで営業をするイメージはつきましたか?
今まで営業をやってこなかった福祉出身者が、生活相談員になって営業を始めるのはハードルの高いことだと思います。
ましてや、付き合いのない居宅介護支援事業所に飛び込み営業なんて、営業をやっていた私でも嫌です。
しかし、付き合いのない居宅介護支援事業所にも、チラシを送ることはできます。毎月送ることで、自分たちのことを知ってもらうこともできます。
稼働率があがれば、あなたに対する上司の評価も上げることができます。
あなたも、稼働率の上がるチラシ作成で、外部ケアマネからの新規獲得を目指しましょう!
また、チラシ作成に必要な文章力については、こちらの記事も参考にください。
今回は以上です。
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